アナリストからは、「中国の台頭に伴い、人民元が徐々に国際舞台の主役となり、米ドルが見劣りするようになった。中国は人びとの想像を上回るペースで、米国を追い抜くだろう」との声があがった。
中国GDPにおいて消費が占める比率は依然低いが、数が拡大している中産階級が中国を輸出型経済から内需けん引型に転換させる可能性があり、貿易赤字を抱えながらも高い競争力を維持するためには強い人民元が必要となる。
2012年は人民元にとって重要な1年となった。中国はオーストラリア、ロシア、日本、ブラジルとの通貨直接取引で合意に達した。中国国家開発銀行はすでに「BRICs」への人民元建て融資を行っているほか、中国建設銀行は11月30日にロンドンで、人民元建て債券を発行した。また、人民元と円は直接取引が可能となった。
シティバンク銀行のアナリストは、「経済の優位性はすでに日本から中国に移っている。アジアの政府関係者は、円ではなく人民元とのパワーバランスを重視している」と分析した。
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